About ILM ILMについて
研究機構長挨拶
軽金属とは、比重が5以下の軽量な金属であり、マグネシウム・アルミニウム・チタンが三大軽金属材料と呼ばれており、軽量構造材料として期待されています。しかしながら、我が国において軽金属材料研究に総合的に取組んでいる研究機関はこれまで存在しておりませんでした。
このため、「軽金属材料を総合的に扱う研究教育拠点」を早急に構築し、マグネシウム・アルミニウム・チタンの個々の研究とマルチマテリアル化のための融合研究の推進、社会実装化のための研究開発の推進、軽金属モノづくり人材育成の推進を図る必要があります。
そこで、マグネシウムの研究拠点である熊本大学とアルミニウムの研究拠点である富山大学とで連携し、熊本県と富山県の地域産業の特徴を踏まえて、マグネシウム・アルミニウム・チタンという三大軽金属を総合的に扱う「先進軽金属材料国際研究機構(ILM)」を新設いたしました。
材料開発から社会実装に至る一気通貫の研究体制を備えた世界に伍する日本初の軽金属国際研究教育拠点を構築することを目的として、相互補完によるマグネシウム・アルミニウム研究の強化、チタン研究の育成及びマグネシウム・アルミニウム・チタンの融合研究の促進、モノづくり高度人材育成を図り、日本の科学技術と産業の発展に貢献することを目指します。
先進軽金属材料国際研究機構長
先進マグネシウム国際研究センター長
河村 能人
ILMの目的とビジョン
目的
両大学の強みを統合することで限られた大学資源を有効に活用して、地域に根差した「世界に伍する軽金属材料の国際的な研究教育拠点」の構築を図ります。もって、世界の軽金属研究者が集い・交流し・輩出されるとともに、世界の軽金属に関する知識・資源が集積・創造・発信されることにより、ILMが軽金属によるイノベーションの創出をリードすることで、我が国の科学技術と産業の発展に貢献します。
ビジョン -4つの重点研究領域-
- 宇宙航空・モビリティ革命の加速
- 世界一安全なレジリエンス国家の実現
- 誰もが健康で安心と快適さと幸せを実感できるWell-Being社会の実現
- キンク強化による軽金属材料の革命
3つのフェーズによる展開
フェーズⅠ -軽金属研究の強化(R3~7年度)-
- MRCとARCの研究拠点機能の強化
- チタン研究拠点の育成
フェーズⅡ -軽金属研究の深化(R8~12年度)-
- 「先進チタン国際研究センター(TRC)」の設置
- MRCとARCとTRCの研究拠点機能の強化
- マグネシウム・アルミニウム・チタンの融合研究の推進
フェーズⅢ -軽金属研究の卓越化(R13~17年度)-
- 国際研究教育拠点への展開
- 世界を牽引する軽金属研究の先導
- 軽金属イノベーションの創出
沿革
2019年 | 5月 | 熊本大MRCから富山大の都市デザイン学部附属先端材料研究センターに教員レベルで連携の提案 |
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6月 | 両大学の主要教員で連携構想の検討開始 | |
11月 | 両大学の学長・理事(研究担当)との意見交換会 @熊大 | |
12月 | MRCと都市デザイン学部の学術交流協定の締結 両大学の事務同士の意見交換 @富大 |
2020年 | 4月 | 富山大に全学組織のARC新設(富大) |
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5月 | 両大学の学長・事務・担当教員によるZOOM会議 | |
7月 | 「先進軽金属材料国際研究機構の設置」の組織整備概算要求 「チタン用モノづくり・分析評価システム」の設備整備概算要求(熊大) |
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10月 | 「くまもと軽金属イノベーション研究会」の創設(熊大) | |
11月 | 「先進軽金属材料国際研究機構設置準備に関する合意書」の締結 |
2021年 | 2月 | 「共同利用・共同研究拠点新規認定」の共同申請 「チタン用モノづくり・分析評価システム」の設備整備概算採択(熊大) |
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3月 | 「先進軽金属材料国際研究機構」に関する協定書の締結 @富山 富山県の軽金属産業界との意見交換 @富山 |
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4月 | 「先進軽金属材料国際研究機構」の設置(両大学) | |
7月 | 「計装化2Ⅾハイブリッド摩擦撹拌接合装置」の設備整備概算要求(熊大) | |
10月 | JST「日本-ヴィシェグラード4か国共同研究」の採択(熊大) | |
11月 | 「共同利用・共同研究拠点」の新規認定 | |
12月 | 「先進軽金属材料国際研究機構」の開所式 @熊本 |